
インターネットでオークションサイトを利用したことがある方も多いと思います。
株取引でも、オークションと同じような仕組みで売買がされています。
売買を成立させるためには、売りたい人と買いたい人の「需要と供給」のバランスが大事な要素です。
例えば、A銘柄1000株を売りに出したとして、A銘柄を買いたい人が2人いるとします。
それぞれ1株100円と150円の値段で買いたいと注文した場合、
150円で買おうとしている方が優先されて取引されます。
しかし、売っている方が1株300円では、高すぎて誰も購入しようとしません。
このまま誰も買わなくなれば、その時点で値下がりが起きてきます。
つまり、株を求める人が多ければ株価が上がり、少なければ株価が下がっていくのです。
これらが折り合い、取引が成立することを「約定」といいます。
株の売買方法には、希望する値段を指示して売買の注文をする「指値注文」と、
値段を問わずに売買の注文をする「成行注文」があります。
つまり、「1000株100円で」と値段を指定するのが「指値注文」、
「1000株いくらでもいいから、今すぐに取引してくれ!」というのが「成行注文」です。
また、成行注文の方が、優先的に売買されるシステムになっています。
同じ銘柄で同じ価格ならば、早く注文を出した方が優先されます。
以前説明した「価格優先」「時間優先」「成行優先」のことです。
これにより売買が決まっていくと、現在の株価も決まってくるのです。
株式の株価が将来いくらになると正確に把握できる人はいません。
しかし、株価に影響を与える要因を把握することで、株価を予測することはできます。
その株価を動かす大きな要因の一つは、「会社の業績」です。
業績が良ければ企業価値が上がるため株価が上昇し、
業績が悪い会社は企業価値が下がり、株式が売られるため株価が下がる傾向にあります。
また、業績が低迷している会社でも、将来性があれば株価の上昇が見込めたり、
現在の業績が良くてもそれ以上の成長が見込めない会社もあるでしょう。
投資家は、こういった業績を分析した上で、株式を売買することになります。
■ 金利や為替なども株価変動の要因
内部的要因である会社の業績のほかに、外部的要因でも株価は左右されます。
例として、主に以下の4つが思い当たります。
「金利」
金利が上がれば株価は下がり、金利が下がれば株価が上がります。
「為替」
輸出産業が多い日本では、円安になると株価が上昇する傾向があります。
「国際情勢」
海外での大きな事件(経済、外交、災害、戦争など)も、株価に影響することがあります。
「国内外の景気」
日本はもちろん、海外の景気も株価に大きな影響を与えます。
このように国内ならず世界のニュースも重要な情報源になります。
ただ、倒産などの重要なニュースは公平性を保つため、
取引が終了した午後や週末にかけて放送されることが多いです。
大きな出来事を見逃さないよう、できるだけチェックするようにしましょう。