第4章 株式を売買してみよう


 各月の月末が権利確定日になるので、カレンダーを見て自分で日程を調べることができれば、
正確に配当日程を把握できるようになるでしょう。
また「営業日」なので、土日祝日は営業日にカウントしませんので、その点を気をつけてください。


■ 株式購入日から4営業日目

 売買が成立(約定)に基づき、買い手は買付代金を、売り手は売付証券を、
それぞれ相手方に引き渡すことを「受渡し」といいます。
株式を購入すると、通常は購入日を含めて4営業日目に、この「受渡し」(決済)が行われます。
株取引で使用した資金(買付・売付代金)が営業日の4日目に、証券会社の口座へ自動的に振り込まれます。
つまり、株を売ったお金を現金として引き出すには、手続きの関係で4日も掛かるということです。
配当についても同じように手続き期間があります。


■ 株主の権利を受けるには「権利付最終日」までに株式を買う

 配当や株主優待をもらう権利が確定する日が「権利確定日」です。
配当金や株主優待などの権利を得るには、「権利付最終日」(権利確定日の4営業日前)の大引けまでに、
株式を購入していなければなりません。
ただし、権利確定日が土日祝日の場合、その前の平日が株主になる日(権利確定日として)に調節されます。
長期間保有している銘柄でも、この「権利付最終日」前に売却していると配当がもらえません。


 なぜ、このような時間差が生じるのかといえば、上記で説明した「受渡し」と同様に、
その銘柄の株主として株主名簿に登録されるまで3営業日間の手続き期間が必要になるからです。
 つまり、権利落ち日から3日間(土日祝日を除いて)は株主となるための手続きが必要で、
その次の日(4日目)に株主となれるのです。
 このタイムラグのため、権利付最終日の翌営業日に株を売ったとしても、
権利確定日にはまだその株の株主として登録されたままの状態となっているのです。


■ 配当狙いで売買する

 配当狙いで株をできるだけ持ち越したくない場合は、
「権利付最終日」から「権利落ち日」まで株を持ち越すだけで、配当金などを貰える権利を得ることができます。
(権利付最終日に夜間取引で売却しても、翌営業日の扱いになるので権利を得られます。)
ただし、現物株が対象となり、信用取引(空買い)で保有していても株主優待の権利は得られません。


 これらのことから「権利付最終日が買う日、権利落ち日が売ってもいい日」と覚えておきましょう。


■ 権利日が過ぎると株価が下がる?

 株主優待などが魅力がある銘柄の場合、権利を取るためまで株価が上昇し、
権利落ちすると株価が急落するような動きになることが多いです。
このリスクを軽減するために、「つなぎ売り」という投資方法もあります。


■ 2010年度の権利確定日、権利付最終日、権利落ち日一覧

権利確定日 権利付最終日 権利落ち日
1月31日 (日) 1月25日 (月) 1月26日 (火)
2月28日 (日) 2月22日 (月) 2月23日 (火)
3月31日 (火) 3月25日 (木) 3月26日 (金)
4月30日 (金) 4月24日 (金) 4月26日 (月)
5月31日 (月) 5月26日 (水) 5月27日 (木)
6月30日 (水) 6月24日 (木) 6月25日 (金)
7月31日 (土) 7月27日 (月) 7月28日 (火)
8月31日 (火) 8月25日 (水) 8月26日 (木)
9月30日 (木) 9月24日 (金) 9月27日 (月)
10月31日 (日) 10月26日 (火) 10月27日 (水)
11月30日 (火) 11月24日 (水) 11月25日 (木)
12月31日 (金) 12月27日 (月) 12月28日 (火)


 配当の権利確定日が過ぎて、この権利を取得できなくなった状態のこと「権利落ち」「配当落ち」といいます。
株主分割や増資などの新株の権利、配当を受ける権利の場合で区別されて使われます。


ポイント 権利付最終日が買う日、権利落ち日が売ってもいい日

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