第3章 株価の動きを読もう


■ 「日経平均株価」

 株価水準を表す指標の一つである「日経平均株価」は、
ニュースの最後よく放送されているので、ご存知の方も多いと思います。
 日経平均株価とは、東京証券取引所第一部に上場する約1700銘柄の株式のうち225銘柄の株価に調整を加え、
「株価の平均」を算出した金額です。
 アメリカのダウ・ジョーンズ社が開発した「ダウ平均株価」の算出方法を基に、
日本経済新聞社が独自の方法で算出したものです。
225銘柄の制定と15秒毎の公表も、民間企業である日本経済新聞社が行っています。
 以下で説明するTOPIX(東証株価指数)と並んで日本を代表する株価指標で、
民間企業(日本経済新聞)が作成している経済指標でありながら、日本の経済統計として重要視されています。
ただし、発行済株数が少なく、株価の高い特定の銘柄の動きに影響を受けやすいという難点があります。


■ 「TOPIX」(東証株価指数)

 「TOPIX」(東証株価指数)とは、東証市場第一部に上場する株式全銘柄を対象として、
東証第一部が15秒毎に算出・公表している株価指数(ポイント)です。
 こちらも、日経平均株価ほどではないのですが、よく使われている指標です。
東証第一部上場株の時価総額の終値合計と、ある過去の一定時点(基準日)の時価総額を100とした数値を使用して算出されています。
合計値を使用しているので、新規上場や上場廃止などがあった場合、時価総額を修正しなおして算出しています。
 こちらは、日経平均株価に比べ、特定銘柄による株価の動きに影響を受けにくいのですが、
時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすいという特徴があります。


■ ダウ平均株価

 ダウ・ジョーンズ社がアメリカのさまざまな業種の代表的な銘柄を選出し、
NYダウの株価をリアルタイムで公表する平均株価指数です。
 原則的に、各銘柄の株価を足して銘柄数で割った単純平均した数値になっています。
アメリカのニューヨーク証券取引所(NYSE)の平均株価を知ることができますが、
「シスコシステムズ、インテル、マイクロソフト」の3社はNASDAQに上場していながら指標に使われています。
ダウ平均株価には、「ダウ工業株30種平均」「ダウ輸送株20種平均」「公共株15種平均」の3種類と、
これらをあわせた「ダウ総合65種平均」があります。


■ ナスダック総合指数

 アメリカ合衆国にある世界最大のベンチャー向け株式市場であるNASDAQ(ナスダック)
そこで取引されている約5,500銘柄全てを時価総額加重平均で算出した指数です。
NASDAQには、マイクロソフトやインテルなどのハイテク関連企業、Amazon.comやグーグル、ヤフーなどのインターネット関連企業が数多く上場されており、ハイテクやネット関連業界の動向を伺う上で重要な指標といえます。


ポイント 指標を参考にして株価の動きを読む
ポイント 海外市場の日本への影響は強い

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