第3章 株価の動きを読もう


■ 取引したい値段を知る

 リアルタイムで取引をすると以下のような表を見て、売買することになります。
これが、「板情報」と呼ばれるもので、現在の売買したい人たちの状況を一覧表にしたものです。


売気配株数 気配値 買気配株数
7000 156  
3000 155  
21000 154  
35000 153  
43000 152  
  151 39000
  150 23000
  149 13000
  148 80000
  147 2000


 気配値とは、売り方、買い方が希望する値段のことです。
この板(気配値)を見ること、以下のようなことが判断できます。


・今その株を購入するならいくらの値段で、何株まで買えるのか?
・今その株を売却するならいくらの値段で、何株まで売れるのか?
・売買が活発なのか?
・現在の上値と下値の範囲を判断する(板の厚さ)


上記の表を参考にして、説明していきます。
151円と152円の間で売買がされている状況です。
151円は39000株分の買い注文があり、152円は43000株分の売り注文があることを示します。
1000株や2000株といった少量な売買ではないので、なかなか売買が活発な銘柄と言えます。
148円で80000株も買い注文があるので、その値段が大体の下値としてみることができます。


 このように、板情報(気配値)は株式の取引において様々な情報を知ることができます。
しかし、中にはわざと大量の買いや売り注文を出して、値段を操作しようとする板情報もあるので、
板の厚さをそのまま受け取らないように注意しましょう。


■ 取引したい値段を知る

 特別気配とは、買いたい(売りたい)人がどちらか一方に偏っている状態をいいます。
需給が一方に偏っているので、特別に呼び値を投資家たちに教えるわけです。
例えば、買い呼び値だけがあって、更新値幅内に売り呼び値のない場合、特別気配を出します。


圧倒的にどちらかの注文が多い場合に、板情報に「特」や「ト」といった表示がされます。

・「特」が「買い注文」についていれば、「買い優勢」
・「特」が「売り注文」についていれば、「売り優勢」

ということになります。


 以下の表の場合、株価151円に対して、売りが2000株しかありません。
売りも151円で売っているのですが、買いが売りの2000株をすぐに約定するため、
一方的に買い注文が偏っている状態です。


売気配株数 気配値 買気配株数
35000 153  
4000 152  
2000 151 39000
  150 23000


 ただし、「一日の取引量が少ない」「市場に出ている株数が少ない」銘柄は、
「特」が付きやすい傾向にあります。
「みんなが買っている買おう!」と安易に買ってしまうと、その後急落するなんてこともあります。


ポイント 現在の取引したい価格と数量が分かる板情報

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